「虹の契約」
創世記9章13〜17節
9:13 すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。
9:14 わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、
9:15 わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。
9:16 雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」
9:17 神はノアに言われた。「これが、わたしと地上のすべて肉なるものとの間に立てた契約のしるしである。」
Tペトロ3章8〜9節
3:8 終わりに、皆心を一つに、同情し合い、兄弟を愛し、憐れみ深く、謙虚になりなさい。
3:9 悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです。
ecutive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会 Japan Bible Society,Tokyo,1987,1988,1995
「虹の契約」
創世記8章1節〜9章19節.中心聖句9章13節.1ペトロの手紙3章8〜9節.2005年11月27日.
アドベント1週
今朝は、神の言である創世記8章1節〜9章から、大洪の後、神がノアとノアの子孫との間に結ばれた救いの契約とその契約を受け継ぐ、新しい契約である十字架について聴いて参ります。
天の窓が開かれ降り始めた雨が、やがてバケツをひっくり返したような豪雨になり、四十日四十夜が経ちました。とうとう標高5165mのアララト山さえも水の下になり、全地が水に覆われてしまったのでした。
そして雨が止みました。久しぶりに太陽が顔を出しましたが、まだ外に出るにも陸地がありません。雨が止んだ後、水はなおも150日間地を覆いました。そして水が地上から退いていったのです。そしてノアの箱舟は、アララト山の山頂に引っかかって留まったのでした。
ノアは直ぐに外に飛び出したかったに違いありませんが、愚直な迄に、神の言に聴き従うノアは、自分の意志で外に飛び出さずに、じっと「外に出なさい」と言われる神の言を待っていたのでした…ここには信仰者に対する大切な模範があるのです…”見える状況で判断して、人間的に動きすぎず、神の言を聴くと言う模範”です。
それから更に40日が経った時、ノアは箱舟からカラスを放しました。でも、まだ止まり木がなかったので、カラスはノアの箱船を出たり入ったりしていました。
次にノアは鳩を放しました。その鳩もまた帰ってきました。一週間して、もう一度鳩を放しました。鳩はあちらこちら飛んで、夕方にオリーブの葉を咥えて帰って来たのです。古代では、”オリーブは平和の象徴”でしたので、それは、”審きを終えた神様が人と和解しようとしておられルと言う暗示”でした。
更に一週間して、また鳩を放すともう鳩は帰ってきませんでした。ノアはこの時、陸地に生えていた木々が再び葉をつけた事を悟ったのでした…ノアは、愚直な迄に、神の言に聴き従う人でしたが、洞察力と知恵も合わせ持った人でもありました…”人間的な備えをしっかりしながら、神が言われた事が起こる時(神の時)を待つ人だった”のです…理性と信仰が調和した人格をノアに見る事が出来るのです。
その時、”待ちに待った神様の御声が響いてきた”のでした…創世記8:14〜17「第二の月の二十七日になると、地はすっかり乾いた。神はノアに仰せになった。「さあ、あなたもあなたの妻も、息子も嫁も、皆一緒に箱舟から出なさい。全て肉なる物の内からあなたのもとに来た全ての動物、鳥も家畜も地を這うものも一緒に連れ出し、地に群がり、地上で子を産み、増えるようにしなさい」…こうして、やっとノアは息子や妻や嫁と共に外へ出る事が出来たのでした。
箱舟から出たノア達の頭の中は、これからすべき事々が一杯にあったに違いありません…しかし、ノアと、その家族が、”先ず始めにした事は、祭壇を築いて、献げ物を献げる礼拝”でした。ここに、”神の言を聴いて生きているノアの献身の姿が現れている”のです。
この”生け贄を焼いて天に昇った煙こそ、ノアの献身と祈りを象徴するもの”でした…8:21に、「主は宥めの香りをかいで、御心に言われた」とあります…”生け贄を焼く香りは、献身と祈りの象徴でした。神は、このノアの礼拝を受け入れられて、怒りを静められ、人と和解の契約を始められた”のです。神は今も、礼拝する神の民、御言葉に生きる神の民の真実な礼拝を求めておられるのです。そして、また神は、”そのような神の民を祝福せずにはおれない”のです。
8:21「主は宥めの香りをかいで、御心に言われた。「人に対して大地を呪う事は二度とすまい…」と…。更に、”神様は祝福を語られました…9:1 神はノアと彼の息子達を祝福して言われた。「産めよ、増えよ、地に満ちよ」と…。
更に神様は9章9節では、「私は…契約を立てる」と言われました…9:11「私があなた達と契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものが尽く滅ぼされる事はなく、洪水が起こって地を滅ぼす事も決してない。9:12「更に神は言われた。「あなた達ならびに、あなた達と共にいるすべての生き物と、代々とこしえに私が立てる契約の徴はこれである」9:13「即ち、私は雲の中に私の虹を置く。これは私と大地の間に立てた契約の徴となる」
それ迄、大空に虹は無かったようです…大洪水で地球の気候が激変した結果、虹が大空に現れたのかも知れません…”聖書は、この虹を神の契約の徴として語り”ます。
その綺麗な虹を見た時、ノアの心は歓喜で充ち満ちました。この神の契約の徴である”虹は、英語でレインボウと言います。レイン(雨)+ボウ(弓)からなる造語”です。”虹が空に架かる”というのは、”神が戦いの武器である弓を雲の中に置く=神の武装解除の事”なのです!…”どこからも見える虹は、神の武装解除(もう決して人間を滅ぼさない)と言う契約として大空に架けられるようになった”のでした。
さらに言うならば、”虹のアーチが弓であるとして、そこに弦が張られ、そこから放たれる矢はどちらへと向かっていくか、それは天へと向かっていく”のです。
”虹の弓は、矢を天へと射る弓”です…”神様の弓はもはや、地へと、人間へと向けるものではないから”です…”人間の罪に対する審きの矢は、天へと、神様ご自身の方向へと向けられている”のです。それが、”神様が、神様の独り子イエス・キリストを、私共の身代わりに十字架に架けられた…神と神の独り子の、痛みの愛の十字架”なのです。
契約は普通、両者の合意によって成り立ちます。しかし、”この契約は、神の一方的な憐れみによって…一方的に責任をとるという、神の決意による契約”だったのです…そして、やがて、”神は、この救いの契約の責任をとって、不真実を救う為に、一方的で完全な救いの契約を打ち立てて下さった”のでした。
それが、”神が独り子イエス・キリストを十字架”なのです。”神が一方的に痛みを負ってなして下さった新しい契約”だったのです。
この、”神様が与えて下さった虹の契約は、イエス・キリストの十字架へとつながっている”のです。
今朝は共に、1ペトロの手紙の3章8〜9節を読みました。教会の交わりの姿が最初に記されています…「終わりに、皆、心を一つに、同情し合い、兄弟を愛し、憐れみ深く、謙虚になりなさい。悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐ為にあなたがたは召されたのです」
ここに、「私共は祝福を受け継ぐ為に召された」とあります。この御言葉は、”ノアの箱舟をキリストによる救い、洗礼とを結びつけて語っている大切な箇所”なのです。
”私共は今、神様の祝福を受け継ぐ者として、教会に召し集められ”ています。この”祝福は、主イエス・キリストの十字架と復活によって与えられているもの”なのです。”イエス・キリストへの信仰によって、ノアに与えられたこの祝福が、私共の人生にも響いて来る、受け継いでいける”のです。
神は、ノアとの契約ゆえ、神を信じていない人の上にも太陽を昇らせ雨を降らせ見守っていて下さいます…しかし、”聖書は全ての人は罪人であると断言”しています…”本来なら、この時の人々のように、全ての罪人は、裁かれ滅ぼされるしかなかった”のでした。
神様は、今、「私は、あなたを洪水によって滅ぼさない」と言われるだけでなく、「主イエスの十字架によって罪が赦されて欲しい」と望んでおられるのです…世の終わりには審きがあるからです。
そこで、”神は信じる者全てに救いを与える十字架を与えて下さった”です。”キリストの十字架の贖いと教会こそが、人々を救い、永遠の命を与える、新しい救いの契約=新しいノアの箱舟”なのです。